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着物考 その三 四十路コーディネート


四十路を迎えたら、着物を見る目が変わったようだ。じわじわくる変化ではなく、急なものである。

加齢によりコーディネートに足し算が増えて、年齢としても許される範囲が広がったのだ、と考えている。

着物は何歳になっても着れるからいいと聞くことがあるが、実はそうでもないことが着てみると分かる。

もちろん何歳になっても着ることができる着物もある一方で、若い頃にしか似合わない、その反対にある程度歳を重ねないと似合わないということもあると思う。


紬の良さがいよいよ身に染みるのも、恐らく身体の変化に従えば、その軽さ故にだと思っている。

紬は元から味わいの良さが好みではあったが、着心地を含めてくると、更に好きが加速しそうである。


またその反対もしかりで、ある程度は我慢してでもしたいコーディネートと言うものも出てくるに違いない。日々着物を着る訳でなければ、お洒落はいつでも我慢と隣り合わせである。


着物の良さは、その年齢を一番綺麗にみせてくれることであるといつも考えている。

決して年齢より若々しくみせるということではなく、今を基準に考えるのだ。

そう思うとコーディネートの足し算や引き算など好みも変化が出てくるのは至極当然のように思う。





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